図書出版

花乱社

『はじめの一歩』 本村一歩作品集 

人間が好き■本体2500円+税/A4判変型横綴じ/96頁/並製
■ISBN978-4-978-4-910038-75-9 C0071
コミュニケーション・アートについて
■紹介されました。
「西日本新聞」2023.3.17,3.21「毎日新聞」3.22


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「しあわせですか?」by IPPO
迷いのない力強い線,不思議なほど独特の色遣い,背景にまで貫かれた世界観──。
純粋無垢で,進化し続ける絵心は,生きとし生けるものへの愛を伝える。


●障害とともに生きる人たちの創作活動とその可能性を伝える
 コミュニケーション・アート・シリーズ第4冊目
●監修:松澤佐和子 企画:本村千鶴

 

【寄稿】

「これからが本番!」松澤佐和子
「かけがえのない最高の出会い」矢野太一
「一歩さんとの思い出」小関亜紀子
「純粋な心をいつまでも」花田睦子
「たくさん愛されてきた兄」本村芽依
「一歩が与えてくれる生きる力」本村千鶴

 

本文より

■松澤佐和子「これからが本番!」より
 一歩くんが描く対象である動物の表情も,キョトンとしていて,素朴でかわいいのが特徴です。下書きなしで,いきなり迷いのない線をアクリル絵の具をつけた筆で描き,色面を塗って,最後に,もう一度力強くアウトラインを引いて完成させます。
 変化が訪れたのは,2017年頃(20歳)からです。背景に筆で点々模様をつけて下地を作るようになり,2018年頃には,弓矢の的のようなグルグルした円を描くようになりました。2019年になると,ジグザグ模様が背景の下地に描かれるようになりました。
 

■本村千鶴「一歩が与えてくれる生きる力」より  
絵画教室へ通い始めた頃は,5分も座っていることができず,先生にはご迷惑ばかりお掛けして,「次回も来ていいものか……」と心配になるほどでした。(略)先生は,「お母さん,継続は力なり。絵をやめないで一歩くんに続けさせてくださいね」と言われました。そのお言葉に「来てもいいんだ。何があっても一歩に絵を続けさせよう!」と思いました。/「継続は力なり」。本当にその通りで,現在(26歳)は2時間のレッスンでも集中して絵を描けるようになり,個展も中学生の頃から5回開催できるほど,たくさんの作品を描けるようになりました。 



 


【著者紹介】本村一歩(もとむら・いっぽ)

1997年 三重県四日市市で生まれる。
2000年 3歳の時,長崎市心身障害福祉センターにて,ADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断される。
      長崎市純心幼稚園入園。
2001年 しいのみ学園入園。
2003年 春日市立春日西小学校入学。
2005年 8歳(小3)より「松澤造形教室」(福岡県大野城市)に通い始める。
2009年 春日西小学校卒業,春日西中学校入学。
2010年 13歳(中1)の時カフェ&ギャラリー「レグラン」(大野城市)にて初めての個展「はじめの一歩
      HAPPY展」を開催。
2012年 春日西中学校卒業,太宰府特別支援学校入学。
2012年 15歳(中3)の卒業時に,第2回「はじめの一歩HAPPY展」を開催 (カフェ&ギャラリーレグラン)。
2015年 「みんなのチャレンジ・アート展」に毎年出品(大野城まどかぴあ)。
      太宰府特別支援学校卒業。
      18歳(高3)の時,第3回「はじめの一歩HAPPY展」を開催(カフェ&ギャラリーレグラン)。
2017年 20歳の時,第4回「はじめの一歩HAPPY展」開催(カフェ&ギャラリーレグラン)。
2019年 「就労継続支援B型フルール」に通所開始。
      「さくらチャリティーアート展」(アジア美術館)出品。
      中国での「コミュニケーション・アート展」(上海風月舎画廊)に参加。
2020年 情報誌『みずすまし』の表紙に作品3点が採用される。
     「日韓障がい者アート展」(福岡市美術館)出品。
2022年 福岡県主催「アートレンタル事業」に作品「ぶたさん」が採用される。
      ふくおか共済情報誌「ピースランド」表紙に作品「花」が採用される。
2023年 初めての作品集『はじめの一歩』出版。
      作品集出版記念,第5回「はじめの一歩HAPPY展」を(福岡市ギャラリーSEL)と(大野城市カフェ&
      ギャラリーレグラン)にて開催。

現在,就労支援継続B型「フルール」に勤務しながら,「NPO法人コミュニケーション・アート」に所属し,創作活動を続けている。


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