図書出版

花乱社

『詩集 犬 un perro』岡本哲史 著

■本体2500円+税/A5判/240ぺージ/上製
■ISBN978-4-910038-50-6 C0092
■2022年5月16日発行

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市民社会の寂寞と
愛と夢幻を蕭々と歌う
珠玉の詩三十八篇

「わたしの詩は、難解な語彙と技巧を駆使して自然を愛でるような典雅な抽象詩というのではなく、心のどん詰まりから生まれた『品のないかつかつの具象詩』あるは『貧しい心の排泄物』といった体の作品だ。(略)もちろん、このような詩集では、知らず知らずのうちに、詩が生理的に合うか合わないかという好き嫌いの関門が読者の前に高く聳えてしまうのは仕方ないことである。明るい詩など一つもないので、それを期待している向きにはただただ頭を下げるしかない。」(「作者あとがき」より)

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 祝婚歌  (冒頭部分)

踏み外しそうな欄干だな
そう思ったとき
たいてい地殻は動いている

地表の上のちっぽけなぼくは
何年も何年も記憶の嘔吐を繰り返し
分厚い外皮を鍛え上げた
それはきみのせいでもあり
それぞれの暮らしを生きる
複数のきみのせいでもあり
生き抜く知恵でもあったけど
今でも時々血は流れるんだ

すべては
このろくでなしのぼくに源流があって
川下にいても
川上にいても
流れてくる汚物はすべて循環している


 

【著者紹介】岡本哲史(おかもと・てつし)

徳島県三好郡東祖谷山村(現三好市)生まれ
福岡市在住 
経済学者 詩人
【学歴】東北大学経済学部卒 
メキシコ・グアダラハラ大学で学ぶ(1年、政府交換留学) 
東北大学大学院経済学研究科博士課程後期単位取得退学
博士(経済学)東北大学
【職歴等】東北大学経済学部文部教官助手
九州産業大学経済学部講師、助教授、教授 
チリカトリック大学歴史学部客員研究員(1年) 
チリ大学物理数学学部客員研究員(2年)
【主著】『衰退のレギュラシオン』(新評論、単著)
『経済学のパラレルワールド』(新評論、共編著)
『現代経済学』(岩波書店、共著)他