図書出版

花乱社

葉山嘉樹と鶴田知也:錦陵人物誌』小正路淑泰著

■本体3200円+税/四六判/408ページ /上製本
■ISBN978-4-911429-18-1 C0095
■2026.1刊 
■著書:『田原春次と堺利彦農民労働学校:社会民主主義派の水平運動と農民運動』

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長州戦争に敗退,維新後に苦難の再出発を余儀なくされた豊津藩(旧小倉藩)は,藩校育徳館を藩再建の拠り所にしつつ,反骨と情念に溢れた独特の精神的風土を醸成した──。堺利彦をその先駆とする葉山嘉樹や鶴田知也らの思想・文学・社会主義運動の現代的意義と旧制豊津中の学校文化を解明する。




もくじ

第一章 葉山嘉樹の「反権威、虚飾を嫌う精神」を探る
第二章 荒畑寒村の葉山嘉樹回顧録と自筆原稿
第三章 広野八郎の「農民学校の夕」回想録
第四章 浅田隆先生の葉山嘉樹研究
第五章 鶴田知也と福田新生
第六章 鶴田知也資料紹介
第七章 鶴田知也と伊藤永之介
第八章 堺利彦と現代
第九章 坂本梧朗『見果てぬ夢─堺利彦伝』
第一〇章 堺利彦の獄中望郷歌
第一一章 鶴田知也「堺利彦先生逝去さる」
第一二章 古賀武夫先生の堺利彦研究
第一三章 会津の"儒将"秋月悌次郎と旧制豊津中学校
第一四章 明治中期の旧制豊津中学校と野球
第一五章 満洲医科大学最後の学長・守中清


「まえがき」より

 堺利彦・葉山嘉樹・鶴田知也の三人の偉業を顕彰する会(会長・内田直志みやこ町長、以下、三人の会)は、三人の出身地、福岡県京都郡みやこ町豊津(旧豊津町)のみやこ町歴史民俗博物館に事務局を置く市民と行政の協働活動団体である。
 周知のように、堺利彦は、二〇世紀初頭の平民社時代からの「社会主義」の先駆者であり、一九二〇年代から『文芸戦線』派プロレタリア作家として活躍した葉山嘉樹と鶴田知也は、その思想、文学、運動を継承した。
 本書は、この一〇年間の三人に関する顕彰と研究の記録などを収めた三人の会創立七〇周年の記念出版である。第T部 葉山嘉樹、第U部 鶴田知也、第V部 堺利彦、第W部 錦陵人物誌の構成とした。第?部と本書サブタイトルの「錦陵(きんりょう)」は、堺利彦、葉山嘉樹、鶴田知也を始め、本書に登場する多くの人々が学んだ旧制豊津中学校(戦後の福岡県立豊津高等学校、現在の育徳館中学校・高等学校)の愛称であり、一八六九(明治二)年に「豊津」と改称される以前の旧地名、豊前国仲津郡錦原(にしきばる)に由来している。

 


【著者紹介】小正路淑泰  (こしょうじ・としやす)

1961年,福岡県行橋市生まれ。1984年,九州大学法学部卒業。政治史・社会運動史。
公益社団法人福岡県人権研究所理事長。美夜古郷土史学校校長。堺利彦・葉山嘉樹・鶴田知也の三人の偉業を顕彰する会事務局長。
◎著書
『堺利彦と葉山嘉樹—無産政党の社会運動と文化運動』論創社,2021年
『田原春次と堺利彦農民労働学校—社会民主主義派の水平運動と農民運動』花乱社,2023年
◎編著
『鶴田知也作品選』鶴田知也顕彰事業推進委員会,1992年
『堺利彦獄中書簡を読む』菁柿堂,2011年
『葉山嘉樹・真実を語る文学』花乱社,2012年
『堺利彦—初期社会主義の思想圏』論創社,2016年