図書出版

花乱社

『福岡地方史研究 第62号』福岡地方史研究会編・発行

 

■本体1400円+税/A5判/120ページ/並製
■ISBN978-4-910038-98-2 C0021
■2024.9刊
バックナンバーも取り扱っております。どうぞお問い合わせください。

特集は「福岡・博多の昭和」。昭和の終焉からすでに三十年。私たちは何を失ったのか。一学徒の戦争体験、米国戦略爆撃調査団・福岡県京都郡調査、香椎宮と昭和の勅祭、書評ー本土決戦へと向かう九州、『頭山満・未完の昭和史』裏話、他。
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「昭和」前期は、何よりも戦争の時代であった。昭和十八年十月、東条内閣はそれまで猶予されていた学生の兵役を見直し、学徒出陣に踏み切る。その実態を秀村選三の日記に読み込んだ「学徒出陣、一学徒生の戦争体験」。官幣大社としての香椎宮に於ける勅祭と、GHQによる神道指令後も続けられた勅祭を検証し、御祭文の内容を読み解いた「香椎宮と勅祭」。また、占領下に米国戦略爆撃調査団が全国で行った日本空襲の実態を、京都郡に限定して分析し「米国戦略爆撃調査団・福岡県京都郡調査(行橋町・豊津村)」にまとた。…福岡・博多の昭和が戦争を生きた人たちによって担われたことは、覚えておいていい。(「特集にあたって」より)

 


目次

【絵葉書でたどる福岡の歴史23】陸軍特別大演習に参加した兵士たち(石瀧豊美)
【巻頭言】安河内麻吉と小泉八雲(石瀧豊美)

【特集】福岡・博多の昭和
 特集にあたって
 学徒出陣、一学徒の戦争体験(秀村研二)
 米国戦略爆撃調査団・福岡県京都郡調査(行橋町・豊津村)(梶原康久)
 香椎宮と勅祭 昭和の勅祭(安藤政明)
 初期日中戦争試論 郷土と支那事変への予備的考察 (下)(師岡司加幸)
 〈書評@〉本土決戦へと向かう九州(師岡司加幸)
 渡部邦昭編『アジア太平洋戦争末期における地方内政・軍政機関の一元的研究』
 『頭山満・未完の昭和史』裏話(石瀧豊美)
 原口初太郎中将と井上義雄中佐 昭和三年の海難事故(石瀧豊美)

【論文】
粟田口吉光作「博多藤四郎」の伝来過程:徳川将軍家・黒田家・小笠原家へと受け継がれた短刀
(守友 隆)
"後征西将軍宮"は"良成親王"にあらず(菊池康貴)
【随感】古文書蒐集折々譚 その8 別府・麻生信成さんとの憶い出(宮 徹男)

■第6回朝鮮通信使シンポジウム報告(2023.10.21)
 朝鮮通信使と福岡、時代を超えて(今村公亮)
■〈書評A〉最後の場所としての風葬:姜南周短編小説集/森脇錦穂訳『草墳』(師岡司加幸)
■短信往来 有川淳一/今村公亮/大谷義明/河本信雄/船木麻由
■編集後記/会員の本の紹介/例会卓話記録他




【著者紹介】 福岡地方史研究会

福岡地方史研究会は、1962年の発足。研究テーマは地方史に限らず広く文化史・社会史・民俗学に及び、対象となる時代も原始・古代・中世・近世・近現代と各時代の研究者が所属。『福岡藩朝鮮通信使記録』が2001年2月福岡県文化賞を受賞。月1回定例研究会開催、年1冊会報(本誌)を発行する。
*福岡県立図書館の研修室で毎月1回の定例研究会(卓話発表)を開いています。学界と在野の交流によって,また会員相互の研鑽によって地方史研究の発展・深化を図ることを目的としています。どなたでもご参加いただけます。地方史研究に興味を持ち、研究を進める上で指針を得たい、史料の所在について情報を得たいという方、定例研究会その他に参加して継続して話を聞きたい方は、どなたでもふるってご参加ください。問合せは花乱社まで(092-781-7555)

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