図書出版

花乱社

『カメスケのかわいい水辺の生き物1』文 亀井裕介/絵 田渕周平/監修 田中克

■やながわ有明海水族館刊
■本体1500円+税/A5判変型/96頁/小口折り並製本/オールカラー
■ISBN978-4-910038-68-1 C0645
■2022.12刊

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「この絵図鑑があれば柳川掘割を60倍楽しめます。」
  九州大学大学院特任教授・望岡典隆先生推薦

掘割や有明海の生き物(魚類31種、貝類・甲殻類19種、トンボ・水草12種)を、イラストと写真で分かりやすく紹介。生き物の特徴や見分け方、不思議な生態、名前にまつわる話や絶滅危惧種や外来種などのレッドリストまで楽しく学べます。フィールドワークのお供にもどうぞ!


*本書は、やながわ有明海水族館の亀井裕介館長がピックアップした、柳川の掘割や有明海にいる生き物約60種をまとめたものです。生き物の特徴を、イラストと写真を見ながら、分りやすく説明しています。そして、カメスケくんやおさかな博士のワンポイント、そして時々顔を出すワラスボくんのひとこと(語尾にスボが付く)がスパイスとなっています。福岡県レッドデータブック(2014年)をもとにレッドリスト「野生絶滅/絶滅危惧TA類/絶滅危惧TB類/絶滅危惧U類/準絶滅危惧種/絶滅のおそれのある地域個体群/情報不足」を表示しています。

 

【本文見本】


 

 

 

 

 

 

 

 


目次

はじめに
やながわ有明海水族館ってこんなところ
この本の読み方とカテゴリーバーの見方

T 水辺の生き物たち
魚 類
 ニッポンバラタナゴを深掘りしてみた!/水族館はワラスボ推し?
貝類・甲殻類
トンボ・水草

U 読み物
絶滅寸前!水辺で遊ぶ子どもたち[おさかな博士 田中 克]
漁法:石倉カゴ・ガサガサ・投網・トラップ
カメスケのおすすめ水族館

おわりに
索 引


「はじめに:生き物を身近に感じて」より

 唐突ですが、高校生の自分が水族館の館長をするのは、とてつもなく大変なことです。しかし、自分はこの“館長”という仕事をこの上なく気に入っているのです。なぜでしょうか? なぜなら、館長をしていると自分が全身全霊を賭してでも、伝えたいことが伝えられるからです。その伝えたいこととは「自然に暮らす生き物の魅力」です。野外の生き物と触れ合うあの楽しさを!! 深く見つめるたびに見えてくる生き物の深淵さを!! 一人でも多くの人に伝えたいのです。
 そして、その魅力を伝えていく中でもっとも重要だと考えているのが「生き物を身近に感じてもらう」ということです。生き物はどこにいるのか? 別に広い海や高く深い山だけではありません。みなさんのおうちの近所にある、公園や神社や池や田んぼ、さらに言うなら家の庭や家の中など、みなさんの生活の中にも身近なところにも、必ず生き物はいるのです。
 この本では福岡県柳川市の水生生物を60種ほど取り上げています。その生き物の多くは柳川市の町中に張り巡らされている水路にいる生き物たちです。ぜひ、この本を通じてそんな生き物の魅力や身近さを感じてください! もし、これから「私たちの身近なところにも魅力的な生き物がいる」ということに一度でも目を向けてもらえたならば、自分としてもこの本を作った甲斐があるというものです。

  やながわ有明海水族館館長 亀井裕介 




【著者紹介】亀井 裕介(カメイ・ユウスケ)

2004年、福岡市生まれ。2021年4月に「やながわ有明海水族館」館長就任。福岡市内の高校に通う高校3年生(2022年11月現在)。自然に暮らす生き物の魅力を伝え、生き物好き(ヲタク)を増やすべく日々頑張っています。日本テレビ「超無敵クラス・高校生館長に密着」特集で月1回ペースでテレビ出演中。

【著者紹介】田渕 周平  (タブチ ・シュウヘイ)

1975年、東京都生まれ。コロラド州立大学中退。Tシャツのデザインが得意なTシャツマン。2002年から18年間、BEAMS BOYのTシ ャツを制作。2020年に「忌野清志郎×田渕周平×ビームス」カプセルコレクションを発売。ヲタクとまではいかないが生き物好きで、モルモットとヒョウモントカゲモドキとドジョウ5匹と一緒に暮らしている。

【監修者紹介】田中 克  (タナカ ・サル)

京都大学名誉教授。森から海までの多様なつながりとその再生をめざす統合学「森里海連環学」を創設。国民的社会運動「森は海の恋人」との恊働により、“瀕死の海”有明海や“震災の海”三陸沿岸の水際再生に、海と生きる日本の未来を見据える。シーカヤックにより漁村を巡る「海遍路」に関わる。著書に『森里海連環による有明海再生への道』(監修、花乱社・2014)、『いのちのふるさと海と生きる』(編集、花乱社・2017)、『いのち輝く有明海を──分断・対立を超えて恊働の未来選択へ』(編集、花乱社・2019)、『いのちの循環 「森里海」の現場から──未来世代へのメッセージ72』(監修、花乱社・2022)ほか。