図書出版

花乱社

『肥後藩参百石 米良家〜堀部弥兵衛の介錯人 米良市右衛門とその族譜』近藤 健・佐藤 誠 著

■本体3800円+税/A5判/364頁/上製
■ISBN978-4-905327-26-4 C0023
■日本図書館協会選定図書
■各紙に紹介されました。
総合文化誌「KUMAMOTO」2014年第8号「武術・土木技術にすぐれた才能〜米良家四百年の歴史と源流を求めて」高野茂氏評/「熊本日日新聞」9.15/「日高報知新聞」9.5/「広報さまに」7月号/「毎日新聞」6.13/「赤穂民報」5.25/「北海道新聞」5.30

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九州・熊本から北海道へ─赤穂義士の介錯人を先祖に持つ一族の物語
初代熊本藩主に仕官,二代目は江戸にて赤穂義士の介錯を勤める。幕末・維新の動乱期には二度の長州征討戦,西南戦争に従軍,熊本・神風連の乱に参加,そして屯田兵として北海道へ移住。太平洋戦争ではシベリア抑留となる─日本史上の様々な戦乱・事件に巻き込まれながらも,400年にわたり血脈をつないだ米良家の系譜と事跡を明らかにする。一家譜を超えた稀有な歴史書。

【米良家の人々・概略】
初祖吉兵衛=熊本藩初代藩主・細川忠利に仕官
初代元亀=300石を拝領,35年間奉公する
2代重但=江戸にて赤穂義士・堀部弥兵衛の介錯人を勤める
8代実明=相模湾岸警備,そして小倉での二度の長州征討戦に従軍
9代左七郎=西南戦争で熊本隊として西郷軍に合流し戦死
10代亀雄=熊本の神風連の乱に参加し自刃
11代四郎次=屯田兵に志願し,1889年に北海道へ移住
12代繁実=ソ連軍に拘束され,シベリア抑留中に病死
13代周策=幻のレイテ沖海戦,夢の「零戦」操縦士

【目次より】
 序 文[現当主・米良周策]
●歴史編[近藤 健]
 はじめに 米良家の発見 
 第1章 米良家の源流を求めて
 第2章 肥後熊本藩士米良家
 第3章 堀部弥兵衛の介錯人米良市右衛門
 第4章 その後の米良家
 第5章 幕末維新
 第6章 神風連の乱と米良亀雄
 第7章 北海道移住
 第8章 太平洋戦争から現在へ
 第9章 米良家の墓と菩提寺
●史料編[佐藤 誠]
 熊本藩の侍帳にみる米良家/二代勘助,堀部弥兵衛を介錯す/米良亀雄の自刃/米良左七郎,西南戦争に従軍す/
 熊本県からの屯田兵入植者一覧/ソ連邦抑留中死亡者名簿 ほか
 米良家年譜/系譜
 米良家歴代当主概略/米良家歴代事跡
[付録]エッセイ「介錯人の末裔」[近藤 健]


【著者紹介】近藤 健(こんどう・けん)

1960年,北海道様似郡生まれ。1983年,龍谷大学法学部法律学科卒業。「随筆春秋」同人,室蘭文芸協会会員。
【エッセイでの主な受賞歴】
2003年,「祝電」で第8回随筆春秋賞(最優秀賞)。2004年,「昆布干しの夏」で第10回小諸・藤村文学賞(優秀賞)。2009年,「妻の生還」で第4回文芸思潮エッセイ賞(優秀賞)。日本エッセイスト・クラブ編『ベスト・エッセイ集』(文藝春秋刊)収録作品:05年版「警視総監賞」,06年版「昆布干しの夏」,08年版「介錯人の末裔」,09年版「増穂の小貝」,11年版「風船の女の子」。

【著者紹介】佐藤 誠(さとう・まこと)

1972年,東京都西多摩郡生まれ。1997年,立正大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。専攻は日本近世史。
【著書・論文】
『新訂 堀部金丸覚書』(2001年,私家版),『史料集「青氈文庫」所蔵文書』(共著,2008年,日本史史料研究会)他。
「藩祖の遺品と祖霊社─赤穂藩森家を例に」(2009年,『隣人』22号),「堀部弥兵衛とその周辺─堀部(甚之丞)家文書に見る赤穂事件」(2011年,『隣人』24号)他。