書評『Blessing 光の天主堂』
●「毎日新聞」10.6
「長崎のカトリック教会」50カ所 ステンドグラスなど120点掲載
行橋市のアマチュアカメラマン中山亜紀さん(45)が、長崎のカトリック教会をテーマにした写真集「Blessing 光の天主堂」を自費出版した。
中山さんは「旅先の教会でステンドグラスにの光の魔法に魅せられ、美しさがそのまま残せる写真を撮りたい」と一眼レフを購入。福岡市の写真家川上信也さんに指導を受け、2011年から会社勤めをしながら教会通いを続けてきた。
写真集は長崎、五島、平戸、島原、天草など約50カ所の天主堂の写真を収録。暮らしの中にある教会や祈り、ステンドグラスの輝き、聖母マリア像など約120点を掲載した。
訪れたのは100カ所以上で、「1人や2人の信者さんしかいない五島・福江島の教会や手入れが行き届き大事にされ続けている教会など、何度訪れても発見がある」と中山さん。14年に第5回長崎写真コンクール「長崎の教会」部門で最優秀賞、昨年は第57回富士フィルムフォトコンテスト・フォトブック部門で大賞を受章している。
●「西日本新聞」10.2
行橋市のアマチュアカメラマン中山亜紀さん(45)が、休日に通って撮りためた教会の写真集「Blessing 光の天主堂」を自費出版した。自身初の写真集出版に「形にできて感激」と喜んでいる。
福岡市の会社員だった10年ほど前、休日はよく旅行をした。だが記念写真がうまく撮れない、「なぜだろう」と考えたのが、写真にのめり込
むきっかけだった。3年ほど独学、たまたま書店で手にとった同市の写真家川上信也さんの写真集に感激し、教えを請うた。
そのころ、ぶらりと訪れた教会でステンドグラスの光に魅せられ、教会巡りを始めた。週末に福岡を車で出発し長崎、平戸、五島、島原、天草…。朝日を浴びる十字架、ライトアップされた天主堂などを撮り、月曜は仕事に戻る。信者との交流も生まれ、歴史や暮らしにも引かれていった。
福岡市で3年前に開いた個展の作品を中心に約120点を収録。「美しい教会の写真が、誰かの人生を変えるちょっとしたきっかけになれたら」と中山さん。
ネット通販のほか福岡市の大型書店などで販売する。(石黒雅史)