図書出版

花乱社

 書評『平成田舎日記』

●「西日本新聞」2019.12.21
日々書きためた随筆365編収録 地元の埋もれた歴史に光
 行橋市の元教育部長で京築の郷土史に詳しい光畑浩治さん(73)が、日々、書きためた随筆365編を収めた「平成田舎日記」(花乱社)を自費出版した。光畑さんの「田舎日記」シリーズ3作目。「郷土史研究家」を自負する光畑さんが、古い書籍で見つけた地元の歴史秘話などを紹介している。
 市役所退職から1年後の2008年、月刊情報誌にコラム連載を依頼されたのを機に随筆を書き始めた。日々の体験や感想、郷土で忘れられ、あるいは知られていない話題を取り上げた。掲載文を中心に、書家との共著「田舎日記・一文一筆」(14年)、写真家との共著「田舎日記/一写一心」(16年)を発表した。
 その後も3日ほどで1編(千字)を書き上げるのが日課。年号が変わる節目でもあり、17、18年の「平成」時代に書きためた作品を世に出した。1日1編を読んで1年間楽しんでほしいと365編を収録した。
 題材は文学や世相などさまざまだが、大横綱・双葉山のスカウト秘話「双葉山を見つけた高法山」や「農民詩人・定村比呂志」「豊津の侠客・明石千代吉」など、地元の埋もれた史実に光を当てている。「時代が巡っても、こういう史実は残ってほしい」と話している。
 題字は地元の書家・棚田看山さん、挿絵は画家・増田信敏さんに依頼した。(石黒雅史)