『手』藏本聖子句集
■本体1500円+税/四六判/174頁/上製
■ISBN978-4-905327-42-4 C0092
■六分儀俊英シリーズ 第7集
触るるものみな握る吾子春隣
清新な感性とやさしい言葉で、九州・筑豊の自然風土と大切な人たち、教師としての日々を詠む。40年に及ぶ句作の精華。
[題字/篆刻:山本素竹]
【目次】大観峰 1973-1988年
放課後 1989-2007年
炭坑絵巻 2008-2014年
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初鏡眉をきりりと描きけり
大阿蘇の終点のなき花野かな
ギブスせし足高くして母昼寝
ある日ふと少女となりし秋桜
雪降れば雪の民話を児に話し
【あとがきより】
俳句を詠んでいた両親の影響で、私も俳句に親しみ詠むようになりました。何をしても三日坊主の私が今日まで続けて来られたのは、亡き父と、母がいつもそばで見守ってくれたおかげです。(略)私の周りは、真摯に俳句に取り組んでおられる方々ばかりなのに、いつも自分のペースでやって来たような気がします。こんな未熟な私をずっと導いてくださった、今は亡き燒リ晴子先生、高田風人先生、稲畑汀子・廣太郎両先生…。ここに挙げきれぬほどの多くの方々に、心より感謝しております。(略)これからも自然に目を向け、「以文会友」を大切に、伝統俳句の道を歩き続けていきたいと思っております。
【著者紹介】藏本聖子(くらもと・せいこ)
昭和24年12月4日、福岡県田川市に生まれる。昭和51年より小学校教諭。平成23年、退職。昭和48年より俳句を始める。所属:『ホトトギス』『惜春』『安蘇』俳誌『六分儀』、野分会会員、ホトトギス同人、公益社団法人日本伝統俳句協会会員。田川市在住。