『ヒマラヤ巡礼:神々の座と秘境に生きる民』
■大矢統士写真集
■本体6000円+税/AA判変型横綴じ/208頁 /上製本
■ISBN978-4-905327-85-1 C0072
■2018.1刊
■著者既刊:『還暦からのヒマラヤ探訪記』
■書評:『山と渓谷』2018.4 「東京新聞」2018.1.28 「西日本新聞」2.4
世界最高峰の山々の荘厳さと,秘境に生きる人々を生き生きと捉えた写真集。61歳にて,長年夢見たチベット・ヒマラヤへ。以降,エベレスト,カンチェンジュンガ,マナスル,ドルポなどネパールを中心とするヒマラヤ山脈のほぼ全域を踏破。現地の自然と生活に密着した延べ450日・2700キロに及ぶ山旅の記録。
■あとがきより抜粋
ヒマラヤと聞けば,一般的には高峰群連なる雪の世界しかイメージされないかも知れない。しかしその山麓は,東方の亜熱帯の森から,西方・北方の乾燥地帯まで自然の変化も大きく,その地域に応じた多数の民族が生活している。/当初は神々の座を眺めて感動する旅だったが,だんだんと秘境の民族と生活に惹かれるようになった。厳しい自然の中で生活している人々の強さ,優しさ,それの支えとなっている信仰心(チベット仏教),家族や近隣の人々との絆など人間の幸せの原点を見る思いだった。またそれは,自分の子供時代の農村風景,生活への郷愁を誘い,生活は厳しいながらもそれを感じさせぬ幸せな時代だったことを思い起こさせてくれた。/そういう感慨や充実感が,次々と厳しい修行のような旅を乗り越えさせた。
■もくじ
温かい心の結晶 刊行に寄せて[大矢高暉]
スークーニャン山地
シッキムヒマラヤ
カンチェンジュンガ山群
旧エベレスト街道の村々からピケピークへ
エベレスト街道
メラピーク登山
ランタン山城
マナスルへの道
アンナプルナ周遊&内院
ダウラギリ周遊
ジョムソン街道(旧塩の道)
ムスタン
最奥の秘境DOLPO(ドルポ)
カイラス巡礼
チョモランマへの道
桃源郷フンザのカラコルム
*
メラピーク登頂記[2001.4.29-5.18]
ヒマラヤ最奥の秘境・DOLPO踏破400km[2008.9.18-10.21]
中央ヒマラヤの北部辺境を行く(ムスタン〜マナン〜ナル〜プー・ガオン)[2010.7.7-8.9]187
PART-1 ムスタンの旅
PART-2 テリ・ラへの挑戦と転進
PART-3 北の辺境プー・ガオンへ
あとがき
■本文より
【著者紹介】大矢統士(おおや・つぐひと)
1939年,延岡市生まれ,福岡育ち。現在,長崎市在住。
福岡県立糸島高等学校,九州大学工学部造船学科を卒業。
三菱重工業長崎造船所に入社。造船建造現場の担当,建造合理化設備機器の開発・導入・設置を主業務に実績を残す。
50歳過ぎより休日の山歩きを復活,55歳より社内の写真クラブに入り本格的に表現方法を学ぶ。この頃より,ヒマラヤを念頭に第二の人生を思い描き始める。
61歳から12年間,ヒマラヤへ向かう。自分のオリジナルな計画を立て,季節に応じ年間2カ月〜3カ月間歩いた。範囲はネパールが主体であるが,チベット他周辺の興味のある地域にも及んだ。
[写歴]
全日本写連西部写真コンクール:金賞1回,銀賞2回
長崎県展,勤美展,他公募展入賞・入選多数
個展開催:3回
現在,長崎県美術協会会員