図書出版

花乱社

『還暦からのヒマラヤ探訪記:総延長2700キロのトレッキング全行程』大矢統士著


■本体2200+税/A5判/338頁 /並製本
■ISBN978-4-905327-24-7 C0095
■2020.12刊
■著者既刊:『ヒマラヤ巡礼:神々の座と秘境に生きる民』

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神々の座と秘境に生きる民に導かれて。
61歳にて,長年夢見たチベット・ヒマラヤへ。以降,12年の歳月をかけて,ネパールを中心とするヒマラヤ山脈のほぼ全域を踏破──。圧倒的に厳しく美しい自然の表情とそこに生きる人々の温かくて深い瞳の色に出逢う,感動の山旅の記録。
大好評写真集『ヒマラヤ巡礼』の姉妹版・紀行文集成


■本文より
 小生がヒマラヤへ憧れを持っていたのは少年時代からであるが,それは神々の座の荘厳,迫力の世界を眺めたいからの思いであり,61歳からの第二の人生としてヒマラヤへはまり出したのはそんな旅だった。
 それが,神々の座ばかりでなく村の生活や村人たちに惹かれ,だんだん秘境の旅にはまり込んでいき,自分なりの人生観,価値観を掴んだきっかけは最初のピケ・トレッキングの頃からである。
 三度目のピケ・トレッキングをヒマラヤへの最後の別れとしたが,もしかしたらもう一度あるかも知れないと思っている。
 三度目のピケの帰路,初めて訪れた標高3000mのターブ村である。ピケの南西側にあり,カトマンドゥからジープで8時間,パプル空港からは1時間の車道が通じている。
 素朴な村ながら,平面の畑や草地が結構広くある。この村からエベレスト山群がピケピークに劣らず大きく見える。今は小さなロッジが数軒であるが,ここに大きなホテルでも建てられれば凄いことになる。展望だけならポカラからのアンナプルナ連峰より遙に迫力ある光景だし,今車はほとんど通らないが簡単に行ける場所である。
 霧が少ない初冬では,部屋の窓からも村の散歩がてらでも,朝夕素晴らしい光景が見れる。近い未来にここに建つかも知れぬホテルで,友人たちと忘年会か新年会を行うのが小生の夢である。
 その時は,ピケピークのケルンにちょいと遠くから手を合わせるだろう。
(「ヒマラヤへの別れ ピケピークへの想い」より)


■もくじ
まえがき
○アンナプルナ周遊&内院(2000.10.3-11.7)
○メラピーク登頂記(2001.4.29-5.18)
○ランタン谷トレッキング(2001.4.13-24)
○シッキムヒマラヤの旅(2002.4.21-5.26)
○ピケピーク・トレッキング(2003.10.10-10.20)
○マナスル周遊記(2003.10.24-11.10)
○カンチェンジュンガ山群探訪記(2003.11.17-12.14)
○聖山カイラス巡礼(2006.5.4-5.25)
○知られざる世界・ドルポ探訪記(2006.6.27-7.22)
○チョモランマ撮影行(2007.9.30-10.21)
○ダウラギリ周遊記(2007.11.2-11.23)
○ヒマラヤ最奥の秘境・DOLPO踏破400q(2008.9.18-10.21)
○ランタン周辺の旅(2008.10.29-11.18)
 ヘランブー〜ガンジャ・ラ〜ランタン〜ゴサイクンド周遊
○中央ヒマラヤの北部辺境を行く(2010.7.7-8.9)
 ムスタン〜マナン〜ナル〜プーガオン
○ヒマラヤへの別れ ピケピークへの想い(2018.10.10-10.18)


【著者紹介】大矢統士(おおや・つぐひと)

1939年,延岡市生まれ,福岡育ち。現在,長崎市在住。
福岡県立糸島高等学校,九州大学工学部造船学科を卒業。
三菱重工業長崎造船所に入社。造船建造現場の担当,建造合理化設備機器の開発・導入・設置を主業務に実績を残す。
50歳過ぎより休日の山歩きを復活,55歳より社内の写真クラブに入り本格的に表現方法を学ぶ。この頃より,ヒマラヤを念頭に第二の人生を思い描き始める。
61歳から12年間,ヒマラヤへ向かう。自分のオリジナルな計画を立て,季節に応じ年間2カ月〜3カ月間歩いた。範囲はネパールが主体であるが,チベット他周辺の興味のある地域にも及んだ。
[写歴]
全日本写連西部写真コンクール:金賞1回,銀賞2回
長崎県展,勤美展,他公募展入賞・入選多数
個展開催:3回
[写真集]
『ヒマラヤ巡礼─神々の座と秘境に生きる民』花乱社,2018年