図書出版

花乱社

『神官・書家・漢学者 吉原古城の探究』木村尚典編著・発行

■本体2500円+税/B5判変型/168頁/上製
■ISBN978-4-905327-94-3 C0076
■各紙に紹介されました。「読売新聞」京築版 2018.11.24 「西日本新聞」2018.11.7 「毎日新聞」11.3 「朝日新聞」11.2

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吉原古城(1865−1932)は、明治・大正期の稀代の漢学者、書家、神官。
日本全国での活躍・探求にとどまらず、韓国・中国に渡り漢学、書を究め、博士学位(文章博士、書博士)を受け、その作品「詩賦」と著書『和魂漢才』は天覧にも供した大学者であった。
本書は、忘れられた福岡の偉人・吉原古城を顕彰するため、丹念にその作品を集め解説を付した労作。

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 吉原古城(1865−1932)は、慶応元年(現・福岡県京都郡みやこ町犀川内垣)に生まれ、日田の漢学塾(広瀬淡窓開塾)に学び、24歳で上京後、慶応義塾に学び、東京高等師範学校などで和漢文教師、書道教師を歴任。この頃、書の大家、長三洲、巌谷一六などと共に書家として活躍した。
 神職の権大教正(教導職)となった後は、宇佐大宮司家を本拠として神道の普及に努め、日本全国を巡回し、講演や書の揮毫を行った。
 その後、韓国や中国に渡り、漢学、書を究め、博士学位(文章博士、書博士)を受けた。
 その「詩賦」と著書『和魂漢才』(大正13年刊)とも天覧に供し、また、当時の「大礼記念文壇画筵一覧表」に小野鵞堂氏と共に書家として、『大正書画文人名鑑』には漢学者として三島中洲と並び載る。
 忘れられた偉人・吉原古城の、書、漢詩、著書『和魂漢才』(大正13年刊)を収録し丁寧な解説を付し、その足跡を辿る。


【目次】
序文 みやこ町郷土史研究会会長 野中邦重氏
はじめに
序章 吉原古城の足跡
第一章 吉原古城著『和魂漢才』
第二章 吉原古城の遺墨
第三章 吉原・高倉家と宇都宮家との関係及びその家譜
第四章 木井神社のルーツ
第五章 「木井神社創立八百年祭記念写真展」
第六章 吉原古城のエピソード
第七章 吉原古城旧居跡の保存
おわりに


【著者紹介】木村尚典(きむら・ひさのり)

1940(昭和15)年1月25日,福岡県みやこ町に生まれる。1959年,福岡県立豊津高等学校卒業後,伊良原郵便局に勤務。小倉白金局,行橋大橋局を経て城井郵便局長(1989年)に就任,2003(平成15)年に退職。2004年,全日写連入会。2010年,行橋写真研究会入会。行橋市美展会員。福岡県展(6回),九州二科展(6回,特別賞2回入賞)に入選。平成27年度内閣府エイジレス賞受賞。編著=『「吉原古城」先生を偲ぶ』(私家版,2004年),共著=『田舎日記/一写一心』(花乱社,2016年)