大隈言道研究 ささのや会
 
 
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【冬】 17首
初冬 今朝見れば 雲も木の葉もそなたへと行かぬものなき冬の山風
池時雨 池の面に見えては消ゆる千々の輪の みだれ重ねに降るしぐれかな
時雨 夕されば音降り分きて むらしぐれ しぐるるうちに時雨くるかな
雨後庭 洗ひいでし庭の真砂は降り過ぎししぐれの雨の撒けるなりけり
落葉何方 もみぢ葉はいづち行くらむ ここにこそ積もりてあれと言ふかたもなく
風後爪木 夜すがらの風のたまもの拾へとか 木陰に落ちし木々の枯枝
まばらなる庭の落葉のうへにのみ置くかと見えてのこる朝しも
こがらしの音おそろしき夜の間かな 軽がろし身は取りも行くまで
雪中山家 朝なあさな積れる雪を湯にたきて 谷の清水も汲まぬころかな
寒雨 夕されば 童も老も泣くばかり雪より寒き雨の降るらむ
社頭雪 何方もま白くなりて お前なる鏡のうちも積る白雪
起きいでてわが寝温めの麻衾 惜しくもさます冬のあかつき
冬山家 人と人語らふ窓のうち見えて 谷間ゆかしき冬のやまざと
早梅 醸みおけるわが手づくりもまだしきに ほころび出づるつぼの梅かな
年内立春 春も来ぬ 年も残りぬ 皆人の待つに惜しむに心あはせて
船路 来しかたに冬の日数は過ぎ果てて ここより春の船路なりけり
元日草 うれしくも年のはじめの今日の日の 名に負ひ出でて咲くやこの花
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