大隈言道研究 ささのや会
 
 
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【旅】 5首
旅情 末遠くまがひ路もなき一筋を見ても疲るる旅ごころかな
旅泊 浮寝する港はわびし さ波さへひたひたと打つ音の聞えて
旅別 今はわれ幾里ざとか過ぎつらむ 別れかねたる心ながらに
旅中雨 行く行くもしぐれに濡れて見入るれば 焚く火にあたる家もありけり
旅思 旅にありて幾春秋か過ぎつらむ 月のころこそ家を出でしか
泊船 窓にまど向かひあひたる大船の一夜どなりのなつかしげなる
田代より日田の方に行きける道にてよめる
  しるべなみおぼつかなくもわが行けばはては道なし山ばかりして
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