大隈言道研究　ささのや会
　
　
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【世】　7首
世 末の世といつより人の言ひそめて なほ世の末にならぬなるらん
桶 人ごころ朽ちてはなれて 桶の輪の 別れわかれになるぞすべなき
汗 世の中のわりなさ聞けば 人しれず空手ににぎる手のうちの汗
軽石 水にだに浮く軽石のかろければ 沈む時なき身のやすさかな
述懐 おのれさへ骨身にそむく世の中を 人懐けてと思いつるかな
鱗 餌につきて命うしなふうろくづを 人より外に思ふなりけり
思来世 品たかきことも願はず またの世はまたわが身にぞなりて来なまし
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